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(株)デンソー (2024年1月版)
2023年3月期
資本金(連結) |
187,457百万円 |
自己資本比率 |
59.08% |
従業員数(連結) |
163,755人 |
連結事業構成 |
【連結事業】自動車部品等・日本39(6)、同・北米23(1)、同・欧州10(3)、同・アジア26(8)、他2(19)【海外】62(2023.3) |
株式上場 |
東証プライム,名証プレミア |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
12/29終値 |
24/3期(予) |
予想 |
(連)23/3 |
実績 |
24/3期(予) |
予想 |
|
|
2,127.0 |
156.9 |
13.6 |
1,461 |
1.46 |
127.0 |
5.97% |
2,555 |
2075.5 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2023年12月29日時点の会社予想
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展望
- 国内最大の自動車部品メーカー
- 刈谷市に本社を置く同社は、国内最大の自動車部品メーカー。1949年トヨタ自動車から分離独立、96年現社名に変更した。米国を皮切りに早くから海外に進出、生産だけでなく研究・開発拠点も展開し、世界2位の売上規模を誇る。2023年3月現在、35の国と地域に拠点を持ち、海外売上比率56.0%、連結売上収益6.4兆円、従業員16.5万人、特許保有件数4.1万件を誇る。また、フィンテックに欠かせない、データ読み取りや店頭決済に利用されるQRコードは、同社の開発である。
23年4-9月期事業別売上収益構成比(製品別)は、モビリティエレクトロニクス26.6%、サーマルシステム24.2%、パワートレインシステム21.5%、エレクトリフィケーションシステム17.3%、先進デバイス5.9%、その他自動車1.8%、非車載事業2.7%。得意先別は、トヨタグループ52.3%、ホンダ6.2%、ステランティス3.8%、SUBARU3.2%、フォード3.0%、GM2.4%、スズキ2.2%、現代・起亜1.7%、マツダ1.7%、日産1.6%、いすゞ1.3%、その他10.8%、市販・非車載事業他9.7%。
同期の地域別売上収益構成比(その他、消去又は全社除く)は、日本48.3%、北米20.0%、欧州8.7%、アジア22.8%。円安を背景にしながら、日本、北米を中心に車両生産が大きく回復、注力領域製品の拡販も好調で増収増益となった。通期の売上も修正し、初の7兆円台をめざす (前提レート1㌦=140.5円)。
主力事業のモビリティエレクトロニクスは、自動車全般のコックピット、コネクティッド製品の開発・製造、各種センサーまで自動車すべてのエレクトロニクスに携わる。サーマルシステムは、エアコン、ラジエーター、コンデンサーなどの開発・製造。パワートレインシステムは、燃料系駆動関連製品の開発・製造。エレクトリフィケーションシステムは、HV、EVの駆動・電源システムをはじめ、パワーステアリング、ブレーキシステム、ワイパー、パワーウィンドウなどの小型モーターシステム製品の開発・製造を行う。
同社は、経験と知見を活かして先端技術開発と生産体制強化をめざす。子会社での先端技術開発だけでなく、国産化に向け設立された「ラピダス」への出資や、2nm以下の次世代半導体の開発も進める。生産・供給面では、TSMC子会社への出資や連携強化などで、安定した調達・供給体制をめざす。
中期計画2025年度目標として、営業利益率とROEの10%超、連続過去最高益をめざす同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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