証券展望・キムラレポート

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当社は昭和に入ってから永らく週報を刊行しており、戦中・戦後の混乱期に中断していましたが、この伝統を受け継いで、昭和33年1月企業分析等を掲載する『証券展望』を創刊しました。現在もマクロの市場動向と個別銘柄の情報提供を目的としてキムラ経済研究所より毎月編集・発行されています。キムラレポートは昭和59年より地元企業の訪問など中心にまとめられた調査レポートで、投資家の皆様方への情報提供を目的として逐次発行しています。
尚、証券展望・キムラレポートは当社営業網の本支店にお電話、又はご来店により請求できますのでご利用ください。

(株)柿安本店 (2025年6月版)

【2294】(株)柿安本店

 

本社所在地 〒511-8555  三重県桑名市吉之丸8
設立 1968年11月19日
ホームページ https://www.kakiyasuhonten.co.jp

2025年4月期

資本金(連結) 1,269百万円
自己資本比率 81.42%
従業員数(連結) 874人
連結事業構成 【連結事業】精肉38(8)、惣菜36(9)、和菓子18(7)、レストラン4(4)、食品4(6)(2024.4)
株式上場 東証プライム
株価 一株益(連) PER(連) 一株純資産 PBR(連) 一株配当 配当利回 年初来高値 年初来安値
5/30終値 25/04期(予) 予想 (連)25/04期 実績 25/04期(予) 予想
2,728 109.7 24.9 1,686 1.62 85.0 3.12% 3,185 2,321

※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2025年5月30日時点の会社予想。

 

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展望

さらなるブランド進化をめざす
桑名市に本社を置く同社は、精肉、惣菜、外食、食品、和菓子事業を手がけ、創業150年を数える。1871年牛鍋店「柿安」を創業し、1968年法人化、70年代に入り牛肉のしぐれ煮の販売から精肉、惣菜へと事業拡大した。97年ジャスダック公開後は洋風、中華惣菜へと幅を拡げるとともに和菓子も手懸け、2000年代にはレストラン事業に進出、時代とともに事業内容を外食・中食・内食と3分野を網羅する総合食品企業となった。19年に東証1部に上場し、22年プライム市場へ移行した。

24/5〜25/1月期の事業別売上高構成比(その他、調整額除く)は、精肉40.3%、惣菜32.9%、和菓子16.1%、レストラン3.5%、食品7.2%。同期間の精肉は、福袋などのイベント実施で前年を上回るものの全体では減収にとどまり、惣菜は、看板商品の「4種セレクト」や商品開発に注力、増益を維持した。その他3部門を含める全体では、出店・改装・退店費用や原材料・エネルギー価格や人件費上昇による影響とともに物価高による家庭の節約志向によって厳しい状況となった。

精肉を代表するブランド肉の「松阪牛」と「柿安牛」は、加工から販売まで徹底した管理体制のもと、優れた血統を厳選しながら飼料や肥育環境にこだわったもので、それ以外の肉も魅力ある素材を精力的に開発している。惣菜は、旬の素材を使用した和・洋・中の創作惣菜を、百貨店やショッピングセンター、ロードサイド店舗などの現場での手作りで提供する。和菓子は、本店でもてなす茶菓子のわらび餅をルーツとして、おはぎやみたらし団子など、昔ながらの和菓子を手作りする。レストランは、料亭をはじめ中華ベースの創作料理やグリル、フードコートでの丼ぶりなどを展開し、食品は、伝統の牛肉のしぐれ煮等を提供する。

同社は現在、今後の成長に向けた8つの戦略に取り組む。第一段階として、①年末年始商戦を中心とした売上獲得強化と、精肉事業の収益改善。②複合型(精肉・惣菜・和菓子)店舗を活かした収益体制の確立。③大手コンビニエンスとの協業による販路拡大。④料亭改装による業態の強化を目指す。第二段階では、⑤冷凍惣菜食品を中心とした外販事業の拡大。⑥精肉・惣菜の予約ECサイトの強化。⑦海外進出や⑧M&Aなどに取り組む。

「美味しいものを値打ちに提供する」経営理念で、自社ブランドの進化をめざす同社に注目したい。

(戸谷慈伸)
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