ご案内
当社は昭和に入ってから永らく週報を刊行しており、戦中・戦後の混乱期に中断していましたが、この伝統を受け継いで、昭和33年1月企業分析等を掲載する『証券展望』を創刊しました。現在もマクロの市場動向と個別銘柄の情報提供を目的としてキムラ経済研究所より毎月編集・発行されています。キムラレポートは昭和59年より地元企業の訪問など中心にまとめられた調査レポートで、投資家の皆様方への情報提供を目的として逐次発行しています。
尚、証券展望・キムラレポートは当社営業網の本支店にお電話、又はご来店により請求できますのでご利用ください。
(株)システムリサーチ (2025年7月版)
本社所在地 | 〒453-0861 名古屋市中村区岩塚本通2-12 |
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設立 | 1981年3月26日 |
ホームページ | https://www.sr-net.co.jp |
2025年3月期
資本金(連結) | 550百万円 |
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自己資本比率 | 67.39% |
従業員数(連結) | 1,484人 |
連結事業構成 | 【連結事業】SIサービス40、ソフトウエア開発55、ソフトウエアプロダクト2、商品販売2、他1(2025.3) |
株式上場 | 東証プ証プライム,名証プレ |
株価 | 一株益(連) | PER(連) | 一株純資産 | PBR(連) | 一株配当 | 配当利回 | 年初来高値 | 年初来安値 |
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6/30終値 | 26/03期(予) | 予想 | (連)25/03期 | 実績 | 26/03期(予) | 予想 | ||
1,959 | 153.1 | 12.8 | 713 | 2.75 | 60.0 | 3.06% | 1,987 | 1,200 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2025年6月30日時点の会社予想。
展望
- ビジネスに寄り添うITパートナー
- 名古屋市に本社を置く同社は、製造業向け中心に情報システム構築と保守・運用サービスを行う独立系SI(システムインテグレーター)。1981年創業、90年代に入り情報センターおよび技術センターを開設。2001年に経済産業省がSI企業として企業認定、後に登録され、05年ジャスダックに上場した。16年東証1部となり、22年プライム市場に移行、今年3月に名証プレミア市場に上場した。IT企業では古参だが、ここ10年で売上高は倍増、社員数も1,500人を超え、平均年齢も30代前半と若い企業である。
総務省「サービス産業動態統計」によると、情報サービス業の売上高合計は、今年1月時点で34か月連続増加しており、DX(デジタルトランスフォーメーション)技術を活用した業務プロセスや、ビジネスモデル移行企業のIT投資需要が続いている。25/3月期業務別販売実績構成比は、SIサービス40.4%、ソフトウエア開発54.9%、ソフトウエアプロダクト1.6%、商品販売1.6%、その他1.4%。主要相手先では、トヨタグループ向けが約3割を占める。同期は、SIサービスが自動車関連をはじめ、主要顧客のIT投資需要により請負案件の受注が増加、同様にソフトウエア開発や保守・メンテナンスなど、リピートオーダーを受注し、4期連続での増収増益となった。同社の特徴は、エンジニアと40年以上の実績をベースしたノウハウや経験で、独立系として特定メーカーに依存せずに、顧客の立場で最適なプロダクト&サービスを提案できるところである。
自動車分野向けには、設計・生産から販売・修理まで、幅広い基幹領域をカバーする。また物流分野では、自動倉庫システムや搬送設備による省人・省力化、流通分野では流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)、POSシステム、電子マネー等の導入などをサポートする。ほか、通信・制御、プラント・ライン制御、コンサルティング、ICT(情報通信)基盤、ERP(基幹システム) 、ローコード開発など、幅広いサービスを顧客向けに提供する。
同社は、中期計画で毎期10%以上の増収と、目標売上高を500億円に定める。中部地区に加え関東・関西の優良顧客の獲得と、得意分野の事業特化・ソリューション拡充を図るとともに、コア事業で培ったノウハウと知見で次世代の中核事業創出を目指す。
ビジネスに寄り添うITパートナーとして、成長する同社の今後に注目したい。
(戸谷慈伸)