ご案内
当社は昭和に入ってから永らく週報を刊行しており、戦中・戦後の混乱期に中断していましたが、この伝統を受け継いで、昭和33年1月企業分析等を掲載する『証券展望』を創刊しました。現在もマクロの市場動向と個別銘柄の情報提供を目的としてキムラ経済研究所より毎月編集・発行されています。キムラレポートは昭和59年より地元企業の訪問など中心にまとめられた調査レポートで、投資家の皆様方への情報提供を目的として逐次発行しています。
尚、証券展望・キムラレポートは当社営業網の本支店にお電話、又はご来店により請求できますのでご利用ください。
(株)セリア (2025年12月版)
| 本社所在地 | 〒503-0934 岐阜県大垣市外渕2-38 |
|---|---|
| 設立 | 1987年10月20日 |
| ホームページ | https://www.seria-group.com/corp/ |
2026年3月期
| 資本金(連結) | 1,278百万円 |
|---|---|
| 自己資本比率 | 76.33% |
| 従業員数(連結) | (単独)586人 |
| 連結事業構成 | 【単独事業】雑貨99、菓子食品1、他0(2025.3) |
| 株式上場 | 東証スタンダード |
| 株価 | 一株益(連) | PER(連) | 一株純資産 | PBR(連) | 一株配当 | 配当利回 | 年初来高値 | 年初来安値 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11/28終値 | 26/3期(予) | 予想 | (連)25/3期 | 実績 | 26/03期(予) | 予想 | ||
| 3,270 | 169.9 | 19.2 | 1,435 | 2.28 | 70.0 | 2.14% | 3,325 | 2,400 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2025年11月28日時点の会社予想。
展望
- 日常を彩る店づくり
- 岐阜県大垣市が本社の同社は、100円ショップ大手。1985年創業、2003年現社名に商号変更後、04年ジャスダックに上場。同年、業界初のPOSシステムを導入して全国展開し、06年POSを活用した発注支援システムを構築、22年に東証スタンダードへ移行した。社名のセリア(Seria)は、イタリア語で「まじめな」という意味で、同社の経営理念「クリーン、感謝、共有」を集約したものである。
同社の26年3月期中間期現在の店舗数は、2,092店。地域別の店舗内訳(構成比)は、北海道東北249(11.9%)、関東甲信越693(33.1%)、東海北陸402(19.2%)、関西326(15.6%)、中国四国179(8.6%)、九州沖縄243(11.6%)。前期まで11年連続100店舗以上を出店しており、不採算店舗の整理と並行しながら今期も120の出店を予定している。中間期の売上高は過去最高を更新し、既存店売上高も前年同期を上回った。同時に、発行済株式の16.57%にあたる自社株買いを実施、1株あたり利益や自己資本利益率向上の施策も実施した。
同社は現在、3つの施策に重点的に取り組む。商品政策として、仕様の見直しや低原価商品の開発で原価抑制し、他社との差別化により100円に特化した顧客層拡大をめざす。同社の商品開発は、POS販売データ分析によりニーズを把握し、詳細かつ独自の分析データをメーカーとの共同開発に活かしながらターゲットに向けて、タイムリーな新商品開発を推進する。また、不支持となった商品の廃番運用を綿密に行い、厳選された品揃えと商品の特色を生かしたイベントの展開で、季節感や彩りの工夫を行う。
店舗政策は、複数案件が見込める企業との関係を強化するとともに、全国に点在する未出店地域の開拓とスクラップ&ビルドを推進する。同社の店づくりは、くらしに身近なことを基本に、出店は、商圏規模やマーケット特性の調査のもと、ニーズの高い地域を中心に規模のメリットを活かしながら地域特性に合わせた多様な出店形態で全国に展開する。店舗デザインも清潔でゆとりがあり、陳列棚は商品を手に取りやすく、従業員も作業しやすい高さと広さを基本とした店づくりを心がける。
また人手不足や業務の効率化に対応するため、セルフレジの利用率向上に伴った増設対応で生産性向上を図るとともに、業務内容の精査と社内システムの継続的改善をめざす。
まじめに価値ある商品を提供しつづけることで、更なる成長と新しい価値の提案に取り組む同社の今後に注目したい。
(戸谷慈伸)

























