証券展望・キムラレポート

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当社は昭和に入ってから永らく週報を刊行しており、戦中・戦後の混乱期に中断していましたが、この伝統を受け継いで、昭和33年1月企業分析等を掲載する『証券展望』を創刊しました。現在もマクロの市場動向と個別銘柄の情報提供を目的としてキムラ経済研究所より毎月編集・発行されています。キムラレポートは昭和59年より地元企業の訪問など中心にまとめられた調査レポートで、投資家の皆様方への情報提供を目的として逐次発行しています。
尚、証券展望・キムラレポートは当社営業網の本支店にお電話、又はご来店により請求できますのでご利用ください。

日本特殊陶業 (2025年10月版)

【5334】日本特殊陶業

 

本社所在地 〒461-0005  名古屋市東区東桜1-1-1

アーバンネット名古屋ネクスタ

設立 1936年10月26日
ホームページ https://www.niterragroup.com

2026年3月期

資本金(連結) 47,869百万円
自己資本比率 68.07%
従業員数(連結) 16,253人
連結事業構成 【連結事業】自動車関連83(26)、セラミック15(0)、新規事業関連1(-215)、他1(22)【海外】81(2025.3)
株式上場 東証プライム,名証プレミア
株価 一株益(連) PER(連) 一株純資産 PBR(連) 一株配当 配当利回 年初来高値 年初来安値
9/30終値 26/03期(予) 予想 (連)25/03期 実績 26/03期(予) 予想
5,714 453.1 12.6 3,399 1.68 182.0 3.19% 5,950 3,714

※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2025年9月30日時点の会社予想。

 

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展望

地球を輝かせる企業をめざす
 同社は、自動車用スパークプラグや酸素センサで世界シェアトップの総合セラミックスメーカー。1936年日本ガイシから独立し、スパークプラグ製造を開始。58年セラミックスの特性を活かす工具を製造し、翌年初の海外拠点を設立した。67年応用技術の発展により、電子部品や超音波振動子の製造を開始、80年代に入り、自動車用酸素センサや半導体の生産効率に寄与する静電チャック製造を開始した。現在は、自動車業界変革の波から事業ポートフォリオを見直し、21年社内カンパニー制に移行、23年英文社名を「Niterra」(地球を輝かせる企業)に変更した。

 25年4-6月期事業別売上収益構成比(その他、調整額除く)は、自動車関連83.3%、コンポーネント・ソリューション16.7%。自動車関連は、関税引き上げ前の駆け込み需要があったものの、既存の新車販売や中国ガソリン車の伸び悩みから、前年並みとなった。コンポーネント・ソリューションは、生成AI関連や先端ロジック半導体向けが堅調に推移、子会社の連結効果も寄与し、増収増益となった。今期は、売上高の26%を占める米国における関税措置でコスト増を見込むものの、生産・調達先の変更や、価格転嫁等による対応で業績への影響を軽減し、前年と同様の水準を予想する。

 主力の自動車部品は、エンジンの稼働に不可欠なスパークプラグと異常検知や排気ガスクリーン化で省燃費に貢献するセンサが中心だが、先月にはデンソーから同事業を譲受し、世界シェア拡大とともに既存ガソリン車の交換需要を取り込む。また、長期的拡大傾向にあるEV(電気自動車)はじめモビリティ領域の事業拡大に向け、窒化ケイ素関連の東芝子会社を買収し、ベアリングやモーターなどの部品にセラミックを活用した事業拡大をめざす。そのほか、半導体関連は主に保護に不可欠なセラミックパッケージと静電チャックなどの製造工程で使われるさまざまな部品を提供し、医療機器は、医療用酸素濃縮装置・液体酸素システム、産業用は圧力を電圧に変換可能な圧電セラミックスの特徴を利用した製品群を提供する。この6月には再生可能エネルギー由来の電力会社を設立し、取引先向けに直接供給するほか、将来的には自治体との連携も視野に入れる。

 社会課題への対応と利益成長を基盤にして、セラミックス技術の活用で成長をめざす同社に注目したい。
 
(戸谷慈伸)
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