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愛知電機 (2022年12月版)
2022年3月期
資本金(連結) |
4,053百万円 |
自己資本比率 |
56.42% |
従業員数(連結) |
2,793人 |
連結事業構成 |
【連結事業】電力機器30(10)、回転機70(8)【海外】31(2022.3) |
株式上場 |
名証プレミア |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
11/30終値 |
23/3期(予) |
予想 |
(連)22/3 |
実績 |
23/3期(予) |
予想 |
|
|
3,405 |
600.6 |
5.7 |
6,557 |
0.52 |
160.0 |
4.70% |
3,460 |
2,645 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2022年11月30日時点の会社予想。
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展望
- 確かな技術で未来をめざす
- 春日井市に本社を置く同社は、1942年設立された中部電力グループの変圧器、制御機器、モータ、プリント配線板メーカーである。47年柱状変圧器の製造を開始、57年小型モータに着手し、61年名証2部に上場した。海外展開とともに70年名証1部に上場し、86年現在の商号に変更した。2000年代に入り、モータ事業の中国進出や変圧器・制御機器工場の新生産ラインの構築で、事業を拡大している。
22/4-9月期事業別売上高構成比は、電力機器23.6%(小型変圧器5.1%、中型変圧器5.8%、大型変圧器2.9%、制御機器4.9%、電力システム2.0%、その他2.9%)、回転機76.4%(小型モータ48.4%、介護用機器3.0%、プリント配線板19.8%、その他5.2%)であった。電力機器は、プラントと中型変圧器が前年同期を下回るものの、小型と大型の販売が好調であった。回転機では、車載および建物空調圧縮機用モータやパッケージ基板用コアが好調で、全体では大幅な増収となった。通期予想も、上期実績と下期受注見込みで、売上・利益ともに上方修正した。創立80周年となる今年度中に、中期経営計画の目標である連結売上高1,000億円、連結経常利益60億円、ROA(総資産利益率)6.0%以上を、前倒しで達成する見込みである。
同社の電力機器事業は、主に電力のインフラを支える変圧器、制御機器、配電自動化システムなどの製品開発・製造・販売や、国内外の受変電用プラント工事の設計・施工を行う。回転機事業は、モータ技術をベースに各種小型モータ、プリント配線板、電動ベッド用アクチエータ、シャッター開閉機など、身近な製品を社会に提供している。
同社は中期経営計画において、好況な電気自動車や電子機器の事業環境を追い風に、競争力強化を目標として新製品・新事業に取り組んだ。電力機器では、配電系統高度化製品の開発や新エネルギー関連の市場開拓を行い、一般産業向けの拡販も推進した。また、工場のリニューアルや、QCD(品質、コスト、納期)強化も同時に実施した。回転機では、車載空調圧縮機用モータや、パッケージ基板用コアの需要拡大に対応するため、生産設備を増強、新規・代替調達先の開拓で部材の確保に努めた。
新製品・新事業への挑戦、既存事業の競争⼒強化、海外事業の拡⼤、経営基盤の強化を掲げ、100年企業を目指す同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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