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株式会社コメ兵ホールディングス (2022年11月版)
2022年3月期
資本金(連結) |
1,803百万円 |
自己資本比率 |
51.52% |
従業員数(連結) |
978人 |
連結事業構成 |
【連結事業】ブランド・ファッション94(5)、タイヤ・ホイール6(3)、不動産賃貸0(30)【海外】13(2022.3) |
株式上場 |
東証スタンダード,名証メイン |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
10/31終値 |
23/3期(予) |
予想 |
(連)22/3 |
実績 |
23/3期(予) |
予想 |
|
|
3,275 |
258.3 |
12.7 |
1,865 |
1.76 |
50.0 |
1.53% |
3,660 |
1,298 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2022年10月31日時点の会社予想。
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展望
- リユースからリレーユースへ
- 中区大須が本社の同社は、中古ブランド品取り扱いで国内首位を誇る。衣食住不足の1947年、約5坪の「米兵商店」で創業、高度成長期に、宝飾品、カメラ、時計など、取扱品目を拡大、家電品も含むモノ全般の取り扱いを開始した。「いらんものは米兵へ売ろう」のCMが認知され、株式会社米兵を設立、87年にコメ兵と商号変更した。90年代に入り、関東、関西圏へ積極的に出店、既存店も増床し取り扱いを拡大、2004年東証、名証2部に上場後も順調に業績を伸ばした。2020年持株会社体制とし、「コメ兵ホールディングス」に変更、グループ全体で148店舗(22/6末現在)を展開している。
22/4-6月期事業別売上高構成比(調整額除く)は、ブランド・ファッション94.6%、タイヤ・ホイール5.0%、不動産賃貸0.4%であった。ブランド・ファッション事業は、売上高、営業利益とも前期比大幅な増収増益で、法人販売も好調に推移した。買取の77%が個人(内訳、貴金属45%、時計27%、カバン23%、衣類4%)で、専門店出店やイベント開催により、顧客一人当たりの金額が上昇、個人買取は過去最高となった。なかでも、金製品の買取額は大幅に増加した。またタイヤ・ホイール事業も企画が好調で、同社は、第2四半期および、通期の業績予想を上方修正するとともに、増配の見通しを示した。
同社の中期経営計画では、2025年3月期売上高1千億円、営業利益55億円を目指しており、前期より1年30店舗以上、3年で100店舗の買取専門店の出店を計画、1店舗年間1億円を目標に、年間30億円(期中15億円)を積み増す計画である。
戦略として、主力事業のグループ資産を活用しながら、リユース市場での影響力の拡大をめざす。国内では、中核事業の成長と、チャネルの増加、デジタル活用の顧客接点づくりや中古品の価値向上を戦略に置く。海外では、各拠点での新規出店等による買取・販売の強化と、新規拠点開発や海外拠点間の流通網づくりをあげる。また、リユース市場の活性化につなげるビジネスの成長をめざし、FC(フランチャイズ) 展開によるオークションへの出品数の拡大や、会員企業への技術やノウハウ・相場情報の提供、デジタル活用で内外の新規会員企業の獲得をめざす。
リレーユースの思想で、サステナブル社会の実現をめざす、同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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