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DMG森精機 (2021年3月版)
本社所在地 |
〒135-0052 東京都江東区潮見2−3−23 |
設立 |
1948年10月26日 |
ホームページ |
https://www.dmgmori.co.jp/ |
2020年12月期
資本金(連結) |
51,115百万円 |
自己資本比率 |
35.2% |
従業員数(連結) |
12,837人 |
連結事業構成 |
【連結事業】マシンツール70(7)、インダストリアル・サービス30(12)【海外】83(2019.12) |
株式上場 |
東証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
2/26終値 |
21/12期(予) |
予想 |
(連)20/12 |
実績 |
21/12期(予) |
予想 |
|
|
1,599 |
15.1 |
106.1 |
1,494 |
1.07 |
20.0 |
1.25% |
1,806 |
785 |
※1株純利益(予想)・1株配当金(予想)は会社側未発表のため非表示。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
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展望
- 工作機械の総合メーカー
- 同社は、1948年奈良県大和郡山市で創業、83年東証1部に昇格した。09年独DMG社と資本・業務提携、16年に完全経営統合し、43か国154拠点を持つ世界有数の総合工作機械メーカーである。
同社の20年1-12期地域別受注構成は、日本14%、米州24%、ドイツ17%、EMEA(ユーロ、中東、アフリカ)、ロシア、トルコ28%、中国10%、アジア7%。同期の機種別受注構成は、5軸加工機37%、複合加工機24%、横形マニシングセンタ14%、立形マシニングセンタ、ターニングセンタ13%、先端技術8%、CMX Vシリーズ4%であった。今期の受注は、新型コロナ感染症の影響で減少したものの、第2四半期から5軸・複合加工機をはじめ最先端機械、自動化、デジタル化などの引き合いが増加に転じ、受注単価も回復に向かっている。産業別には、医療、半導体製造装置、金型、インフラ向けが堅調で、2年間減少した自動車関連も反転の兆しが見られた。
工作機械業界は、加工工程の集約や効率化のため、5軸加工を採用する企業が増えている。5軸加工は、マシニングセンタでの3軸に、回転と傾斜の2軸を加えた切削加工で、3軸で不可能な連続的な曲面加工や、アンダーカット(隠れた面)の加工を可能にする。
同社は、5軸加工機など主力製品をプラットフォームとした自動化、デジタル化を推進、機械加工の全プロセスを提供するトータルソリューションプロバイダへと変革している。NTTコミュニケーションズやKDDIと連携、自動搬送ロボットやAI(人工知能)利用の切りくず除去など、5Gを活用した新技術の開発も手掛ける。また、ポータルサイトでは、保有機のメンテナンス情報や稼働率の確認、遠隔でのオペレーター教育や修理復旧サービス依頼を実現、オンラインを活用した出荷前検査など、顧客が工場を訪問することなく、納入予定の機械や周辺設備の確認を可能にしている。技術面では、加工効率を1.8倍に向上した新製品の国内販売を開始、多品種少量生産への対応可能な大容量工具マガジンや、レーザ金属積層造形機の提供も開始した。また、DXと先進技術の開発拠点として、来春に奈良での新設を計画している。
今年から、世界での事業活動や部品調達のカーボンニュートラル達成を推進する同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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