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豊田通商 (2020年4月版)
2019年3月期
資本金(連結) |
64,936百万円 |
自己資本比率 |
26.9% |
従業員数(連結) |
58,565人 |
連結事業構成 |
【連結事業】金属26(2)、グローバル・ロジ13(3)、自動車10(3)、機械エネ14(2)、化学エレ22(1)、食料生活産業7(0)、他9(2)【海外】68(2019.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
3/31終値 |
20/3期(予) |
予想 |
(連)19/3 |
実績 |
20/3期(予) |
予想 |
|
|
2,546 |
426.3 |
6.0 |
3,398 |
0.75 |
120.0 |
4.71% |
4,040 |
2,046 |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
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展望
- 「バリューチェーン拡大」を目指す
- 同社は、1948年設立のトヨタグループ総合商社。64年完成車輸出を開始、77年東証1部に上場し、80年代に海外販売拠点を相次ぎ設立、海外生産も開始した。2000年代に入り、加商、トーメンを傘下にし、自動車分野以外へも進出、再生可能エネルギーやアフリカ事業など、成長性が高い領域に注力している。
19/4-12期部門別売上収益構成比(その他、調整額除く)は、金属24.9%、グローバル部品・ロジスティクス13.4%、自動車9.3%、機械・エネルギー・プラントプロジェクト11.7%、化学品・生活産業22.0%、食料・生活産業6.5%、アフリカ12.1%であった。
金属は、高品質の加工・物流・保管機能を特色に、関連会社と17カ国82拠点で展開。グローバル部品・ロジスティクスでは、需給管理を付加価値にして物流サービス、部品の安定供給、輸送コスト低減・納期短縮・在庫削減などの最適化実現に貢献。自動車では、世界146カ国(経営展開45カ国)の各国の環境やニーズに合わせた三位一体の体制を整備し、事業を拡大している。機械・エネルギー・プラントプロジェクトは、自動車産業中心に、機械・設備と資源開発から安定供給までのバリューチェーン設備の一貫したサポートを提供。化学品・エレクトロニクスは、自動車材料、化学品、エレクトロニクスの3分野一体の相乗効果で、バリューチェーンを構築。食料・生活産業は、穀物・食品・保険・ライフスタイルの4分野で事業展開中である。アフリカ事業は、16年に仏CFAOを完全子会社化、翌年統合・集約。昨年には、トヨタ自動車のアフリカ営業業務を全面移管、全54カ国にネットワークで市場開拓に注力する。
同社は現在、スズキとの協業深化に取り組む。インドで製造した製品をスズキ、トヨタの両ブランドでアフリカ市場に供給し、車種拡充の方針。また、現地生産を加速、ケニアで「ハイラックス」投入をはじめ、エジプトでの車種の追加やガーナ、コートジボワールでのセミノックダウン(組み立て)生産などの地産地乗を進める。中古車市場のウエイトが高いため、万全なサービス対応も目指す。
現地現物現実・チームパワー・商魂でバリューチェーン拡大を目指す同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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