ホーム > 証券展望・キムラレポート > 過去レポート一覧 | 2020年2月版
(株)ノリタケカンパニーリミテド (2020年2月版)
2019年3月期
資本金(連結) |
15,632百万円 |
自己資本比率 |
68.4% |
従業員数(連結) |
5,192人 |
連結事業構成 |
【連結事業】工業機材50(4)、セラミック・マテリアル28(11)、エンジニアリング15(12)、食器7(-9)【海外】39(2019.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
1/31終値 |
20/3期(予) |
予想 |
(連)19/3 |
実績 |
20/3期(予) |
予想 |
|
|
4,395 |
312.3 |
14.1 |
7,220 |
0.61 |
100.0 |
2.28% |
5,660 |
3,685 |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
PAGE TOP
展望
- セラミックス技術で最高の品質とサービスの提供を目指す
- 同社は、1904年に洋食器製造を目的に創業された森村グループの中心的存在。世界的高級陶磁器の食器は有名だが、研削砥石のトップメーカーであり、セラミックス技術を核に応用・発展させた4つの事業を展開している。
事業部門は、研削砥石やダイヤモンド工具の工業機材、セラミックス原材料を供給するセラミック・マテリアル、製造設備・技術を開発・提案するエンジニアリング、食卓を演出する食器の4部門。
19年4-9月期事業別売上高構成比は、工業機材48.0%、セラミック・マテリアル25.9%、エンジニアリング19.8%、食器6.3%であった。
工業機材は、研削砥石、ダイヤモンド・CBN(立方晶窒化ホウ素)工具、研磨布紙などを製造する国内最大の研削・研磨工具のメーカーであり、世界トップクラスとして、自動車、鉄鋼、ベアリングなどの産業を支えている。
セラミック・マテリアルは、セラミックスに関する原料精製、成形、印刷などのコア技術を応用し、MLCC(積層セラミックコンデンサー)など電子部品に使われる「電子ペースト」や、自動車やLED照明、医療機器用の「厚膜回路基板」、表示デバイス「蛍光表示管」、ジェットエンジンの部品製造に使用する「セラミック中子」など、高品質で特長的な製品で貢献している。
エンジニアリングは、同社が持つ「加熱」「焼成」「混合」「濾過」「切断」の技術を利用した、各種のエンジニアリング装置を扱う。自動車、電子部品、エネルギー関連業界向け加熱装置や、化学、医療、食品分野の原料混合装置、研削研磨加工工程の濾過装置や銅材の切断機などで貢献。
食器は長い歴史を持ち、 家庭用またはホテルやレストラン、機内食など業務用などで利用され、日本を代表するクオリティを誇る。
同社は、昨年より①成長性と収益の向上、②投資(M&A、設備、開発)の加速、③ESG (環境・社会・企業統治)への取り組みを課題とし、3年間の中期経営計画をスタートした。設備投資を大幅に増額、5G時代を見据えてMLCCなどの材料、ペーストの生産能力増強や、リチウムイオン電池の電極製造の焼成炉の伸長に注力してゆく。
セラミックスで培った技術を進化させ、高品質の新製品・新技術の開発に注力する同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
COPYRIGHT © KIMURA SECURITIES CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.