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キムラレポート (2016年3月版)
2015年3月期
資本金(連結) |
51,115百万円 |
自己資本比率 |
26.0% |
従業員数(連結) |
12,004人 |
連結事業構成 |
【連結事業】工作機械・日本32(8)、同・米州36(1)、同・欧州20(4)、同・中国・アジア12(6)【海外】68(2015.3) |
株式上場 |
東証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
2/29終値 |
16/12期(予) |
予想 |
(連)15/12 |
実績 |
16/12期(予) |
予想 |
100 |
1,002 |
108.3 |
9.3 |
1,294 |
0.77 |
26.6 |
2.59% |
※1株益は16/12期予想、1株純資産は15/12期実績、1株配当金は16/12期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字&未発表は非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表は非表示)は2016年2月29日時点の会社予想
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展望
- 売上高で世界最大の工作機械メーカ
- 2015年4月1日に独DMG MORIの株式を52.5%取得し、連結対象化しており、15年12月末時点で同社の株式保有比率を60.7%に引き上げている。DMG森精機グループは売上高で世界最大の工作機械メーカだ。
独DMG MORIの連結化により、生産体制は日本・北米・欧州・中国と世界4極体制が構築されており、需要地ニーズへの迅速対応や為替変動による収益への影響低減を図り、需要地生産と納期短縮など顧客サービスの一層の拡充に取り組んでいる。独DMG MORIとの相乗効果を創出するために取扱い機種の大幅な絞り込みや基幹業務システムの統合などを推進し、売上高拡大と利益率改善を目指していく方針だ。
同社は15年度より3月期から12月期に決算期が変更になっており、15年12月期は9カ月の変則決算になっている。15年3月期における業種別受注構成比(金額ベース、機械本体のみ)は産業機械37%、自動車・2輪車17%、航空・宇宙9%、エネルギー・発電10%、建機3%、金型7%、電気・精密・半導体8%、メディカル3%、その他6%と幅広い業種で顧客層を有している。同期の地域別連結売上高(据付地ベース)は日本32%、米州(米国、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル)36%、欧州(ロシア、アフリカ、中近東含む)20%、中国7%、アジア(日本・中国除く)・オセアニア6%。
同社グループの強みは日本とドイツの双方に経営基盤を持ち、日独の代表的企業のトヨタ自動車やフォルクスワーゲンなどを主要顧客にしていることであろう。ドイツ政府は11年から、ハイテク技術立国として一段と飛躍するために産官学と社会がより緊密に連携する「インダストリー4.0」(第4次産業革命)に取り組んでいる。これは工場に関連したモノやサービスを情報通信でつなぎ多様な製品を最大の効率性で生産することを工場が自律的に考える生産システムだ。同社も工作機械をネットワーク接続することで常時遠隔保守、遠隔監視などが可能なシステム開発の拡充に取り組んでいる。
20年頃の達成を目指して世界市場シェア10%以上、売上高6千億円、連結営業利益率13%以上、ROE12%以上、株主資本比率50%以上、配当性向20~30%を目標にしている。日独で経営基盤を持つ同社に注目したい。
(北川 彰男)
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