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キムラレポート (2014年12月版)

【3116】トヨタ紡織

本社所在地 〒448-8651 愛知県刈谷市豊田町1-1
設立 1950年5月15日
ホームページ http://www.toyota-boshoku.com/jp/

2014年3月期

資本金(単独) 8,400百万円
株主資本比率 31.4%
従業員数(単独) 40,319人
連結事業構成 【連結事業】自動車部品等・日本51(1)、同・北中南米17(-2)、同・アジア・オセアニア25(9)、同・欧州・アフリカ7(-6)【海外】49(2014.3)
株式上場 東証1部,名証1部
売買単位 株価 一株益(連) PER(連) 一株純資産 PBR(連) 一株配当 配当利回
(株) 11/28終値 15/3期(予) 予想 (連)14/3期 実績 15/3期(予) 予想
100 1,481 64.8 22.9 1,116 1.33 18.0 1.22%

※1株益は15/3期予想、1株純資産は14/3期実績、1株配当金は15/3期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略

1株純利益(赤字・未発表非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表非表示)は14年11月28日時点の会社予想

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展望

コア技術を深化、事業領域の拡大目指す
 同社は、トヨタグループの部品メーカー。自動車用シート、ドアトリム、天井、フロアカーペットなどの内装品やフィルターで国内シェア首位。2004年10月にアラコの内装事業やタカニチと合併しており、現在のトヨタ自動車向けの売上高を維持し、新規顧客・新規プロジェクトの獲得を通じて事業拡大を目指している。15年3月期の予想地域別連結売上高比率は日本54.2%、北中南米20.8%、アジア&オセアニア24.2%、欧州&アフリカ7.5%、(消去マイナス6.7%)。

 トヨタ自動車が11月に発表した燃料電池車(FCV)MIRAI(ミライ)に搭載される燃料電池(FC)の関連部品の生産を開始している。FCVは水素と酸素の化学反応で発生させた電気で走る自動車であり、走行時には水しかださないことから、究極のエコカーと呼ばれている。トヨタ紡織が生産するのはFCスタック(水素と酸素の化学反応を利用して電気をつくる装置)内で、水素と酸素の流路を仕切る「セパレーター」だ。同製品はチタン製の板状部品で、高効率に水素を流す微細流路形状を実現したことで、発電効率向上に寄与するとしている。

 同社のコア技術である高精度・高速プレス加工技術は精密な自動車用シート骨格構成部品(シート機能部品のラウンドリクライナー)の生産技術として確立されている。同技術はハイブリッドシステム用モーターコア構成部品にも応用しており、今回のFCスタック向けセパレーターも同技術を深化させて開発されている。FCスタックには水素や空気、冷却水を供給する配管部品の「スタックマニホールド」も採用されており、アルミ部品と樹脂部品を一体的に成形することで薄型化し、FCスタックの小型化に貢献している。

 また、超微細繊維紡糸技術を活用して各種フィルターを製品化しているが、高機能、細径繊維、低コスト化を推進し、更なる微細化などを図り、高付加価値製品の創出に取り組んでいる。 コア技術を深化させて、一層の事業領域の拡大を目指す同社に注目したい。

(北川 彰男)

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