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キムラレポート (2014年8月版)
2014年3月期
資本金(単独) |
2,144百万円 |
株主資本比率 |
60.4% |
従業員数(単独) |
464人 |
連結事業構成 |
【単独事業】J形瓦24、F形瓦60、M形瓦5、商品他8、工事3(2014.3) |
株式上場 |
東証2部,名証2部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
7/31終値 |
15/3期(予) |
予想 |
(連)14/3期 |
実績 |
15/3期(予) |
予想 |
100 |
451 |
49.0 |
9.2 |
1,398 |
1.32 |
15.0 |
3.33% |
※1株益は15/3期予想、1株純資産は14/3期実績、1株配当金は15/3期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字・未発表非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表非表示)は14年7月31日時点の会社予想
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展望
- 安定した業績とバリュー面の割安さに注目
- 愛知県半田市に本社を置く瓦業界のリーディングカンパニー。1994年8月に名古屋証券取引所第2部、02年4月に東京証券取引所第2部に上場している。新築住宅における屋根材の使用比率(12年末)は粘土瓦(天然の粘土を原料とした焼き物の瓦)46.4%、スレート系(セメントや天然岩を原料とする薄い屋根材)26.9%、その他(金属など)26.7%と推計されている。
粘土瓦の3大産地別シェア(14年3月期)は三州瓦(愛知県)75.7%、石州瓦(島根県)14.9%、淡路瓦(兵庫県)9.4%。同社の販売シェア(同、カッコ内は04年3月期)は三州産地内シェア27.6%(18.2%)、3大産地合計内シェア20.9%(13.0%)、2産地合計シェアは全国シェアとほぼ同水準であり、同社は粘土瓦業界首位の企業として着実にシェアを伸ばしている状況だ。
瓦業界全体が停滞する中で、同社の売上高は96年3月期の69億63百万円から、14年3月期には117億51百万円まで伸ばしている。同社の強みとしては以下の4点が挙げられる。
1.生産能力、阿久比工場第3ライン(06年稼働)は、F形(フラット形状)桟瓦(さんがわら、平部に使用する一般的な形状の瓦)の生産設備としては業界最大規模で生産量は月産150万枚(約1千棟分)になる。工場は愛知県内で全4拠点・12ラインを保有しており、年間で約1億枚の瓦生産が可能だ。
2.多品種小ロット生産対応、家1棟の屋根を仕上げるためには桟瓦のほかに棟や軒先などパーツ品となる役瓦が必要になるが、本社工場第2ラインなどで業界初の規模でアーム型ロボットを導入し、多品種小ロットの役瓦の生産を自社内で実現している。同社は業界で唯一、桟瓦と役瓦両方を自社生産している。
3.内製化の推進、粘土瓦メーカーとしては唯一、金型の修繕・製作を内製化、コスト削減などに注力している。
4.出荷体制の合理化、愛知県は全国から原料・部品輸送トラックが集まる事から帰り便を活用し、九州などでもシェアを拡大している。14年3月期の1株純資産は1397円64銭と高水準であり、安定した業績とバリュー面の割安さに注目したい。
(北川 彰男)
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