(株)岐阜造園 (2025年11月版)
| 本社所在地 | 〒500-8268 岐阜市茜部菱野4-79-1 |
|---|---|
| 設立 | 1966年1月6日 |
| ホームページ | https://www.gifu-zohen.co.jp |
2025年9月期
| 資本金(連結) | 412百万円 |
|---|---|
| 自己資本比率 | 72.16% |
| 従業員数(連結) | 161人 |
| 連結事業構成 | 【連結事業】ランドスケープ44、ガーデンエクステリア56(2024.9) |
| 株式上場 | 東証スタンダード,名証メイン |
| 株価 | 一株益(連) | PER(連) | 一株純資産 | PBR(連) | 一株配当 | 配当利回 | 年初来高値 | 年初来安値 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10/31終値 | 25/9期(予) | 予想 | (連)24/9期 | 実績 | 25/09期(予) | 予想 | ||
| 1,901 | 103.7 | 18.3 | 1,178 | 1.61 | 36.0 | 1.89% | 2,030 | 1,705 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2025年10月31日時点の会社予想。
※(株)岐阜造園は9月期決算、予想1株益、配当金は25/9期、1株純資産は24/9期。
展望
- 造園業から環境創造企業へ
- 岐阜市が本社の同社は、造園業界初の上場企業。日本を代表する作庭家小川治兵衛に師事した創業者が、1927年造園の請負で設立。66年株式会社化し現社名に変更後、76年国土交通大臣認可を受け事業を拡大した。県下の公共施設をはじめ、有料道路の施設のほか、リゾート、レジャー施設や中部圏外のゴルフ場を手がけた。2016年名証2部に上場し、22年東証スタンダードに上場、翌年には積水ハウスと資本関係を強化している。
24年9月期は、大規模都市開発や中部・関東エリアの大型ランドスケープ(景観設計)、積水ハウスとの住宅向け案件により、過去最高益と4期連続の増収増益を達成した。今期も関東地区の人員増強と体制強化を行い、法人向け工事を中心に連続増益を見込んでおり、29年までの案件も受注している。
同社は単一事業だが、物件ごとにランドスケープとガーデンエクステリアに区分している。ランドスケープは、不特定多数の人が訪れるパブリックスペースにおいて緑化による景観を構築しており、伝統的な造園から、屋上や壁面を緑で覆う屋上・壁面緑化やビオトープ工事、大手ショッピングモールの環境工事など、多様な工事を公共・民間向けに行う。また、施工後のメンテナンスも行っており、過日の大阪万博をはじめ、地元モリコロパークや岐阜城楽市なども手掛けている。
ガーデンエクステリアは、既製品を組み合わせた定型的なエクステリアではなく、住宅の周辺環境に沿った樹木や天然石による街並みをコンセプトに、住宅メーカーと協業して大型分譲地における設計・施工を行う。そのほか、一般顧客向けのショールームを愛知、岐阜に展開する。
同社は、監督自らが施工現場の進行を実施することが特長で、品質と工期を厳守できる職人型現場力を強みとする。同社の独自調査ではあるが、地方発の造園企業の中でも全国的な評価は高い。
同業界も資材や人件費の上昇傾向が懸念材料となるが、ランドスケープは樹木や石材などの天然材が中心のため、輸入などの調達時の価格変動は受けにくく、収益に及ぼす影響は小さい。直近では、ランドスケープの売上高がガーデンエクステリアを上回るようになり、受注も増加傾向にある。また職人の育成にも注力しており、付加価値向上をめざす。
地方発造園業から環境創造企業への飛躍をめざす、同社の今後に注目したい。
(戸谷慈伸)
























