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続・人口減少問題 (2026年7月版)

日経平均株価は、終値ベースで4万円台から5万円台に約1年8カ月、5万円台から6万円台に6カ月で到達した。停戦合意や根強い半導体需要とともに、7万円の大台は約1カ月半の速さで到達した。株価が切り上がる一方、乱高下への警戒が必要となる。

 

周知のとおり、人口減少は日本の社会的構造を揺るがす課題である。国勢調査(速報値)によれば、人口は2008年をピークに減少し、昨年10月時点で1億2,305万人となった。東京都が1,424万6千人と全体の11.6%を占め、人口上位8都府県で全体の5割以上を占める。増加は東京と沖縄のみで、戦後初の愛知も含む45道府県で減少した。

 

地域別には、東北、四国、中国、北海道で急速に進み、特に生産年齢人口の減少が目立つ。一方の東京は地方からの流入により、微増が続いているが、2040年頃には減少に転じると予測されており、趨勢に変化はない。

 

国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の将来推計では、人口は2070年には約8,700万人まで減少し、高齢化率が40%近くに達する。生産年齢人口割合も50%台後半と、主要7カ国で最も低い水準になると予想されており、構造変化への対応が急務と考えられる。1世帯当たりの人数も2.15人と、1970年以降の最少を更新し、それに伴う空き家や独居老人の問題が増加している。

 

人口動態統計(概数)による2025年出生数は、67万1,236人と24年より1万4,937人減り、過去最低を更新した。合計特殊出生率は1.14と10年連続で低下、人口維持に必要な2.07を大きく下回っている。メインシナリオの中位推計では2040年に出生数が68万人を割るとの予想だが、15年も早く少子化は進んでいる。価値観が多様化する現在、晩婚化や非婚化、若年層の経済的不安、子育て費用の増大、仕事と育児の両立など、複数の要因が絡み合い、個々の人生に結婚や出産を必要としない選択も定着しつつある。婚姻数は2年連続増加となったが、歯止めがかかったとはいえない。

 

高齢化による死亡数の増加も、減少を加速させている。死亡数は、158万9,489人で5年ぶりに前年を下回ったが、出生数と死亡数の差である自然増減は、マイナス91万8,253人と19年連続減となった。医療技術が進歩して平均寿命は延びているものの、人口減少の解決にはならない。

 

昨年10月1日時点の外国人の人口は、推計321万3,212人で、うち労働者は約257万人と最多を記録した。生産人口の割合でみると約3.7%とわずかだが、人口減少と労働力不足を補う存在としての役割が増す傾向にある。労働市場では既に構造的な人手不足が生じており、地方の農業、介護、物流、建設、飲食、小売など、生活基盤を支える分野では日本人のみで需要を満たすことが困難な部分も多い。

 

昨年10月1日時点の外国人の人口は、推計321万3,212人で、うち労働者は約257万人と最多を記録した。生産人口の割合でみると約3.7%とわずかだが、人口減少と労働力不足を補う存在としての役割が増す傾向にある。労働市場では既に構造的な人手不足が生じており、地方の農業、介護、物流、建設、飲食、小売など、生活基盤を支える分野では日本人のみで需要を満たすことが困難な部分も多い。

 

外国人材の受け入れ制度や生活支援、地域社会との共生や労働環境の整備などが不十分なまま、受け入れを先行してきた問題が露呈化しつつあり、各地でトラブルや軋轢も招いている。生産年齢人口が減少し、社会保障費の負担が増加傾向にある現実を踏まえれば、日本が外国人材の受け入れを回避するという選択肢は、もはや現実的ではない。

 

また、日本が世界的な競争力を維持・強化するためには、半導体分野をはじめ先端産業に関わる外国人の高度な人材の確保も必須となる。後塵を拝すれば、産業基盤自体の弱体化は免れず、優秀な人材ほど世界中に選択肢がある以上、国際標準に見合う受け入れ制度の構築が急がれる。同時に社会の高齢化が進む限り、介護、看護補助、物流、建設、外食、小売、農業など、生活基盤を支える分野での人材確保も不可欠となる。いまや受け入れを議論する段階ではなく、必要分野に人材を計画的・選択的に受け入れる政策にスピードを上げて取り組む必要がある。

 

社会の構造変化に対して企業は、人材確保を目的に賃金や労働環境の整備を急ぐ。単身者や高齢者世帯の増加による消費の変化にも、高付加価値化や海外市場開拓での対応へと動く。また若年層の減少は、高校・大学の定員割れや賃貸物件の空室を増やし、相続された空き家は、老朽化や治安悪化、資産価値の低下を招く。一部地方には再開発や企業誘致、再生可能エネルギー投資など、新たな動きも見られるが、流れを食い止められないのが現状である。

 

将来の人口規模を想定し、社会をいかなる産業構造で維持し成長を目指すのか、待ったなしに明確な国家プランが必要となる。子育てや外国人の受け入れ制度の整備を急ぎ、安全・安心・安定した社会の構築を願いたい。

 

 

(戸谷 慈伸)

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