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キムラレポート (2016年5月版)

【3116】トヨタ紡織

本社所在地 〒448-8651 愛知県刈谷市豊田町1−1
設立 1950年5月15日
ホームページ http://www.toyota-boshoku.com/jp/

2016年3月期

資本金(連結) 8,400百万円
自己資本比率 27.3%
従業員数(連結) 41,107人
連結事業構成 【連結事業】自動車部品等・日本48(3)、同・北中南米22(-1)、同・アジア・オセアニア23(6)、同・欧州・アフリカ8(-5)【海外】53(2015.3)
株式上場 東証1部,名証1部
売買単位 株価 一株益(連) PER(連) 一株純資産 PBR(連) 一株配当 配当利回
(株) 4/28終値 17/3期(予) 予想 (連)16/3 実績 17/3期(予) 予想
100 2,072 156.2 13.3 1,066 1.94 36.0 1.74%

※1株益は17/3期予想、1株純資産は16/3期実績、1株配当金は17/3期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字&未発表は非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表は非表示)は2016年4月28日時点の会社予想

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展望

コア技術を深化、事業領域を拡大
 トヨタグループの部品メーカー。「シート」、「内外装品」、「フィルター・パワートレーン部品」を主要3事業とし、一層の成長を目指している。15年4~12月期の部門別連結売上高比率(カッコ内は営業利益ベース)は日本51.6%(48.7%)、北中南米22.2%(0.8%)、アジア&オセアニア25.3%(54.6%)、欧州&アフリカ6.8%(マイナス3.9%)、調整額マイナス5.9%(マイナス0.2%)。

 同社の主な製品は「内装品」、開発・設計・調達・生産までを担当し、自動車メーカーに供給しており、シート・ドアトリム・天井・カーペットなどで総合的な美しさや快適性、安全性を追及している。「フィルター・パワートレーン機器部品」、吸気システムやエンジン潤滑系部品、車室内空調系フィルター、燃料電池関連部品、ハイブリッドシステム用モーターコア構成部品などの生産を行っている。「繊維・外装品他」、繊維事業ではシートファブリックの開発やエアバッグ用布製品、天井表皮材などの分野で素材開発、生産までを行っており、外装品事業ではバンパー、フェンダーライナーやエンジンアンダーカバーの生産を行っている。

 今年3月、苦戦の欧州事業を立て直すために大幅な事業再編を発表している。主な内容は連結子会社の紡織オートモーティブヨーロッパ、紡織オートモーティブポーランド、紡織オートモーティブチェコの3社の全株式を売却する。また、トヨタ紡織ヨーロッパのミュンヘン支店の事業のうち、自動車シート事業を除く内装事業を売却するとともに内装事業のうちドアトリム事業の一部については売却先と合弁会社を設立し、事業を継続する。これらの売却に伴い16年3月期に特別損失を計上するとしている。これにより、懸案であった欧州事業の営業利益は今年度には改善に向かい、全体の収益を押し上げると予想している。

 同社のコア技術である高精度・高速プレス加工技術は精密な自動車用シート骨格構成部品の生産技術として確立されており、燃料電池自動車MIRAIで新たに手掛けたセパレーターをはじめとする燃料電池関連部品などに応用されている。昨年度はANAと国内線普通席の新シートを共同開発している。コア技術を深化し、事業領域の拡大を目指す同社に期待したい。


(北川 彰男)

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